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家賃が安い・高い都道府県ランキング【2026年版】東京は9.5万円で最下位の宮崎の2倍、1畳当たりでは2.8倍の差

総務省「住宅・土地統計調査」の最新結果(2023年)から、47都道府県の民営借家の1か月当たり家賃と1畳当たり家賃を並べた。1位は東京都の94,802円、最下位は宮崎県の46,290円。東京23区と区ごとの差、2018年からの変化、2026年8月の小売物価統計調査、年収に対する家賃の重さもあわせて見る。

夕暮れの通りから見上げた、大きさの違う窓に明かりがともる中層の賃貸集合住宅のAI生成画像
ライフスタイル
公開日: 2026年10月21日
読了時間: 20 分
著者: ぽちょ研究所
読了時間: 20 分

引っ越しや転勤、地方への移住を考えるとき、最初に気になる出費の一つが家賃だ。ただ、不動産サイトの「相場」は、その時点で募集中の部屋だけを集めたもので、地域ごとに条件をそろえて比べるのは難しい。

この記事では、総務省が5年ごとに行う「住宅・土地統計調査」の最新結果(2023年10月1日時点、2024年9月公表)から、47都道府県の民営借家の1か月当たり家賃と1畳当たり家賃を並べた[2][3]。実際に人が住んでいる賃貸住宅の家賃で、何十年も前に入居した世帯も含むため、最近入居した世帯の家賃より低めに出る(6章で詳しく見る)。2018年の前回調査からの変化、東京23区の区ごとの差、2026年8月の「小売物価統計調査」、そして都道府県別の平均年収と比べた家賃の重さも計算した。

1. 結論:1位は東京の94,802円、最下位は宮崎の46,290円。広さをそろえると差は2.8倍に開く

  • 民営借家の1か月当たり家賃は、東京都が94,802円で1位。 2位は神奈川県(76,356円)、3位は埼玉県(65,848円)。
  • 最下位は宮崎県の46,290円。 46位は青森県(46,340円)、45位は鹿児島県(46,916円)。
  • 東京と宮崎の差は48,512円で、約2.05倍。
  • 全国は65,496円。 これを上回るのは東京・神奈川・埼玉・千葉の首都圏4都県だけだった。
  • 1畳当たり家賃では、東京都の6,450円に対し、最も安い青森県は2,286円で、差は約2.82倍。 東京の賃貸は部屋が狭いので、広さをそろえると差はさらに開く。
  • 2018年の前回調査と比べると、45都道府県で家賃が上がった。 全国は61,963円から65,496円へ5.7%上がり、1畳当たり家賃は47都道府県すべてで上がった[7][8]。

この記事で使う「家賃」の定義

住宅・土地統計調査の「家賃」は、調査の直前に支払った1か月分の家賃だ。共益費・管理費、敷金・礼金は含まない[5]。

  • 対象は、民営借家(専用住宅)。公営住宅、UR・公社の住宅、社宅などの給与住宅は除いた。店舗などと一緒になった住宅も入っていない。
  • 平均は「家賃0円を含まない」値を使った。民営借家にも、親族の持ち物を無償で借りているなどの理由で家賃0円の住宅が全国に約16万戸あり、これを含めると平均が下がるためだ。0円を含めた全国の平均は64,819円で、差は700円ほどになる。
  • 「1畳当たり家賃」は、家賃を居室の畳数で割ったもの。洋室は3.3㎡を2畳として数える。台所や浴室、トイレ、玄関などは畳数に入らない(台所は一定の広さがある食事室兼用のものだけ入る)[5]。

総務省の公表資料では、公営住宅や社宅も含めた借家全体の家賃を「59,656円、2018年から7.1%増」と紹介している[1]。この記事の数字は民営借家だけなので、こちらより高めになる。

2. 47都道府県ランキング:全国平均を超えるのは首都圏だけ。15位以下は7,600円の幅に収まる

順位都道府県1か月の家賃1畳当たり家賃(順位)居室の広さ2018年比
1東京都94,802円6,450円(1位)14.9畳+7.0%
2神奈川県76,356円4,628円(2位)16.5畳+3.8%
3埼玉県65,848円3,798円(6位)17.3畳+3.7%
4千葉県65,813円3,847円(5位)17.1畳+5.8%
5兵庫県65,097円3,563円(7位)18.2畳+2.5%
6大阪府64,263円3,991円(4位)16.1畳+4.9%
7京都府62,210円4,115円(3位)15.1畳+4.1%
8愛知県60,601円3,388円(9位)17.9畳+4.4%
9奈良県57,664円2,758円(23位)20.7畳+6.7%
10宮城県56,735円3,399円(8位)16.6畳+2.9%
11静岡県56,442円2,982円(13位)18.8畳+1.6%
12広島県56,278円3,114円(12位)18.0畳+5.1%
13福岡県56,214円3,151円(10位)17.8畳+4.0%
14滋賀県55,785円3,122円(11位)17.8畳+3.2%
15沖縄県53,913円2,867円(17位)18.8畳+7.5%
16岡山県52,659円2,919円(14位)17.9畳+3.1%
17茨城県52,598円2,843円(18位)18.3畳+4.4%
18長野県52,170円2,756円(24位)18.8畳+4.4%
19三重県52,157円2,763円(22位)18.8畳+3.4%
20山梨県51,790円2,791円(20位)18.3畳+4.2%
21福井県51,753円2,782円(21位)18.4畳+4.9%
22佐賀県51,556円2,566円(38位)19.9畳+4.9%
23新潟県51,200円2,887円(15位)17.5畳+1.9%
24北海道51,199円2,583円(35位)19.7畳+5.0%
25栃木県51,179円2,749円(26位)18.4畳+4.0%
26福島県51,136円2,806円(19位)18.1畳+3.1%
27長崎県50,973円2,673円(31位)18.7畳+5.3%
28熊本県50,853円2,655円(32位)18.9畳+3.8%
29富山県50,620円2,755円(25位)18.2畳+4.0%
30岐阜県50,265円2,551円(41位)19.6畳+3.5%
31島根県50,024円2,713円(27位)18.2畳+4.5%
32石川県50,009円2,867円(16位)17.4畳+0.7%
33香川県49,871円2,596円(34位)19.1畳−0.1%
34山形県49,805円2,703円(28位)18.3畳+3.8%
35群馬県49,447円2,685円(30位)18.2畳+2.5%
36徳島県49,397円2,573円(36位)19.0畳+2.4%
37岩手県49,350円2,686円(29位)18.1畳+2.8%
38鳥取県48,745円2,552円(39位)18.7畳+4.7%
39和歌山県48,709円2,493円(44位)19.2畳−0.5%
40山口県48,482円2,572円(37位)18.7畳+3.8%
41愛媛県47,942円2,479円(46位)19.2畳+3.6%
42高知県47,624円2,552円(40位)18.6畳+2.7%
43秋田県47,534円2,540円(42位)18.6畳+4.0%
44大分県47,163円2,634円(33位)17.7畳+0.3%
45鹿児島県46,916円2,510円(43位)18.3畳+3.1%
46青森県46,340円2,286円(47位)20.0畳+4.5%
47宮崎県46,290円2,482円(45位)18.5畳+3.3%

家賃と1畳当たり家賃は民営借家(専用住宅)の平均。居室の広さは「1住宅当たり居住室の畳数」[4]。2018年比は、前回調査の同じ表から同じ定義(0円を含まない)で計算した。

上位:首都圏の4都県、関西の3府県、愛知

全国平均を上回るのは、東京・神奈川・埼玉・千葉の4都県だけだった。ただし、3位の埼玉県(65,848円)と4位の千葉県(65,813円)は、全国(65,496円)をわずかに上回る程度だ。5位の兵庫県(65,097円)、6位の大阪府(64,263円)、7位の京都府(62,210円)は、全国とほぼ同じ水準にある。8位は愛知県(60,601円)で、9位の奈良県(57,664円)、10位の宮城県(56,735円)が続く。

下位:九州・東北・四国。下位の県どうしの差は小さい

最下位の宮崎県(46,290円)、46位の青森県(46,340円)は、ほとんど同じ金額だ。41〜45位も愛媛・高知・秋田・大分・鹿児島と、九州・東北・四国の県が並ぶ。

このランキングで目立つのは、中位から下の県の差の小ささだ。15位の沖縄県(53,913円)から47位の宮崎県まで、33の県が7,623円の幅に収まる。ちょうど真ん中の24位は北海道の51,199円。1位の東京と2位の神奈川の差(18,446円)のほうが、15位と47位の差より大きい。家賃の地域差は「全国でなだらかに広がっている」というより、首都圏、とくに東京だけが大きく離れている形だと言える。

3. 広さで割ると差は広がる:東京の賃貸は居室14.9畳で全国一狭い

家具を入れる前の小さな賃貸の洋室で、フローリングの上に置かれた巻き尺と、窓から差し込む午後の光のAI生成画像

同じ家賃でも、どれだけの広さが借りられるかは地域で大きく違う。

1か月の家賃は「部屋の広さ」の違いを含んだ金額だ。そこで、1畳当たりの家賃で比べ直すと、差はさらに大きくなる。

比べる項目東京都青森県宮崎県全国
1か月の家賃94,802円46,340円46,290円65,496円
1畳当たり家賃6,450円2,286円2,482円3,795円
居室の広さ14.9畳20.0畳18.5畳17.2畳

東京都の民営借家の居室は平均14.9畳で、47都道府県で最も狭い。青森県(20.0畳)より5畳ほど狭いのに、家賃は2倍だ。1畳当たり家賃は、東京都が青森県の約2.82倍になる。

居室が狭い順に並べると、東京都(14.9畳)、京都府(15.1畳)、大阪府(16.1畳)、神奈川県(16.5畳)、宮城県(16.6畳)。大都市の賃貸ほど、ワンルームのような単身向けの部屋が多いことがうかがえる。反対に広いのは、奈良県(20.7畳)、青森県(20.0畳)、佐賀県(19.9畳)、北海道(19.7畳)、岐阜県(19.6畳)だった。

1畳当たりで見ると順位が大きく動く県

広さで割ると、順位が大きく入れ替わる県がある。

  • 京都府は1か月の家賃では7位だが、1畳当たりでは3位(4,115円)。部屋が狭いため、広さ当たりでは神奈川県に次ぐ高さになる。
  • 奈良県は1か月の家賃では9位だが、1畳当たりでは23位(2,758円)。居室が平均20.7畳と全国で最も広く、広い部屋に住む分だけ家賃が高く出ている。
  • 佐賀県(22位→38位)、北海道(24位→35位)、岐阜県(30位→41位)も、広い部屋が多い分、1畳当たりでは安い側に下がる。
  • 逆に石川県(32位→16位)、新潟県(23位→15位)、大分県(44位→33位)は、部屋が比較的狭く、1畳当たりでは上がる。

「家賃が安い県」を探すときは、1か月の金額だけでなく、同じ広さでいくらかを見たほうが実態に近い。

木造か鉄筋か:同じ県の中でも1畳当たり1,000円以上違う

全国の民営借家の1畳当たり家賃は、木造が2,916円、木造以外(鉄筋コンクリート造など)が4,151円だ[1]。東京都では木造5,278円、木造以外6,687円、青森県では木造2,155円、木造以外2,745円だった[3]。建物の構造による差も小さくないので、県の平均と自分が探す物件を比べるときは、構造もそろえて見る必要がある。

4. 東京23区とそれ以外:区部は10万530円、港区は21万円。23区の外は神奈川並み

歩道橋の上から見下ろした、細長い集合住宅が密集する都心の住宅街と、遠くに続く低い家並みのAI生成画像

東京の家賃の高さは、23区の中心部に強く集まっている。

東京都の民営借家の約8割(79%)は23区(特別区部)にある。区部の民営借家の1か月当たり家賃は100,530円で、2018年の93,938円から7.0%上がり、10万円を超えた。1畳当たりでは6,947円、居室の広さは14.7畳だ[2][3]。共益費・管理費を払っている住宅では、その平均(6,691円)が家賃とは別にかかる。

区ごとの差は2.9倍

同じ表から23区を区ごとに並べると、上下の差は都道府県の差より大きい。

区分区1か月の家賃
高い順1位港区214,161円
2位千代田区158,291円
3位中央区151,875円
4位渋谷区134,786円
5位目黒区131,301円
19位練馬区87,153円
20位江戸川区80,772円
21位板橋区78,286円
22位足立区75,499円
23位葛飾区73,854円

港区は葛飾区の約2.9倍。23区のうち21区は、2位の神奈川県の平均(76,356円)を上回る。最も安い葛飾区でも、東京都と神奈川県を除く45道府県のどこよりも高い。なお、千代田区は民営借家が約1.8万戸と少なく、標本調査なので、区ごとの値は県の値より誤差が大きい点に注意したい。

23区の外は約7.4万円(試算)

東京都の平均(94,802円)は、区部の高さにかなり引っぱられている。そこで、都と区部の戸数と平均家賃から、区部以外(多摩地域と島しょ部)の平均を逆算した。結果は約73,600円で、神奈川県(76,356円)を少し下回る水準だ。

この逆算は、47都道府県の値から同じ方法で全国平均を計算すると65,495円となり、公表値(65,496円)とほぼ一致することを確かめたうえで行った。ただし公表値そのものではなく、記事独自の試算だ。

多摩地域の市を表から直接見ると、武蔵野市95,263円、立川市78,607円、府中市77,982円、町田市71,111円、八王子市61,767円[2]。武蔵野市は23区のうち11区より高く、八王子市は全国平均を下回る。「東京」とひとまとめにせず、区や市の単位で見たほうがいい。

5. 2018年からの変化と、2026年の最新の動き:部屋は狭く、1畳当たりは全県で上昇

5年で全国5.7%上昇。上がり幅が大きいのは沖縄・東京・奈良

2018年から2023年にかけて、民営借家の1か月当たり家賃は全国で61,963円から65,496円へ、3,533円(5.7%)上がった[7]。上がったのは45都道府県で、下がったのは香川県(−0.1%)と和歌山県(−0.5%)の2県だけだった。

上がり幅が大きいのは、沖縄県(+7.5%)、東京都(+7.0%)、奈良県(+6.7%)、千葉県(+5.8%)、長崎県(+5.3%)。小さいのは、大分県(+0.3%)、石川県(+0.7%)、静岡県(+1.6%)、新潟県(+1.9%)だった。

1か月の家賃より、1畳当たりの家賃のほうが大きく上がった

注目したいのは、1畳当たり家賃の伸びだ。全国は3,452円から3,795円へ9.9%上がり、1か月の家賃の伸び(5.7%)を大きく上回った[8]。1畳当たり家賃は47都道府県すべてで上がり、伸びが大きいのは沖縄県(+12.3%)、千葉県(+11.2%)、京都府(+11.0%)、東京都(+10.5%)、岩手県(+10.4%)だった。

その一因は、部屋が狭くなったことだ。民営借家の居室の広さは、全国で17.6畳から17.2畳に減り、47都道府県のうち40で狭くなった[9]。1か月の家賃の上がり方が緩やかに見えても、同じ広さで比べると、家賃はより大きく上がっている。

2026年8月の小売物価統計調査:県庁所在市の家賃

住宅・土地統計調査は5年に一度なので、次の結果は2028年の調査を待つことになる。最近の動きは、総務省の「小売物価統計調査」で見られる。この調査は、都道府県庁所在市などで毎月、民営家賃を調べていて、1か月・3.3㎡(約2畳)当たりの金額で公表している[10]。

2026年8月の値は、東京都区部が10,048円で最も高く、横浜市6,893円、大阪市6,357円、さいたま市6,023円、京都市6,019円が続いた。最も安いのは佐賀市の3,423円で、和歌山市3,513円、山口市3,655円、宮崎市3,678円、松山市3,689円の順だった。区部と佐賀市の差は約2.94倍だ。

2025年8月と比べると[11]、47の県庁所在市のうち26市で上がり、21市で下がった。上がり幅が大きいのは東京都区部(+3.0%)、千葉市(+2.4%)、さいたま市・岐阜市・徳島市(いずれも+2.3%)。下がり幅が大きいのは那覇市(−2.4%)、仙台市(−1.3%)、前橋市(−1.0%)だった。

最新の2026年9月は、東京都区部だけが先に公表されていて、10,074円だった[12]。2025年9月以降の13か月の中で1万円を超えたのは、2026年8月と9月だけだ。ただし前年同月(2025年9月、9,987円)と比べると+0.9%で、8月どうしの比較(+3.0%)より小さい。

この調査の家賃は、調査地区を3つの群に分け、3か月ごとに順番に調べている。調べなかった月の地区は、前月か前々月の値を使う[13]。そのため、1か月だけの増減は群の入れ替わりで大きく動くことがある。また統計局は、都市別の価格は調べる銘柄が都市で異なることもあり、そのまま地域の格差を示すものではないと注意している。県庁所在市の値なので、県全体を表す住宅・土地統計調査とは順位も違う(たとえば長崎市は11位だが、長崎県は27位)。

6. 年収と比べた家賃の重さ:東京は年収の16.8%、2位は沖縄。安い県ほど楽とは限らない

引っ越しの段ボール箱の上に置かれた新しい部屋の鍵と、梱包用テープを窓辺の光で写したAI生成画像

家賃の高い・安いは、その地域の年収と並べて見ると印象が変わる。

家賃が安い県は、年収も低い傾向がある。そこで、都道府県別の平均年収ランキングで計算した推計年収(厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2025年、月給×12+年間賞与)[14]と、民営借家の家賃を比べた。

年収に対する家賃の割合 = 1か月の家賃 × 12 ÷ 推計年収
区分都道府県1か月の家賃推計年収年収に対する家賃
最も重い東京都94,802円678.0万円16.8%
2番目沖縄県53,913円411.4万円15.7%
3番目神奈川県76,356円592.1万円15.5%
4番目埼玉県65,848円513.6万円15.4%
5番目千葉県65,813円534.9万円14.8%
全国全国65,496円545.6万円14.4%
5番目に軽い群馬県49,447円494.5万円12.0%
4番目に軽い香川県49,871円498.2万円12.0%
3番目に軽い栃木県51,179円517.4万円11.9%
2番目に軽い茨城県52,598円533.4万円11.8%
最も軽い山口県48,482円498.2万円11.7%

東京は年収も高いが、家賃の差はそれ以上

47都道府県で見ると、家賃と推計年収はかなり強く連動している(相関係数は0.84)。それでも、東京が最も重い。最も高い県と低い県の差は、家賃が約2.05倍(東京÷宮崎)なのに対し、推計年収は約1.69倍(東京÷青森)にとどまるからだ。東京23区の家賃(100,530円)で計算すると、東京都の推計年収に対して17.8%になる。

沖縄は家賃15位、年収46位

2番目に重いのが沖縄県だ。家賃は15位と中ほどだが、推計年収が46位と低いため、割合が大きくなる。山形県(7位、14.1%)も、家賃は34位だが年収が44位で、割合では大阪府や京都府(いずれも14.0%)を上回る。家賃が安い県でも、年収との比で見ると負担が軽いとは限らない。

反対に、割合が軽いのは山口・茨城・栃木・群馬・香川。家賃は中位から下位だが、推計年収は茨城9位、栃木10位、山口19位、香川20位、群馬22位と中位から上にあり、割合が小さくなっている。

この割合を読むときの注意

  • 年収は「働く場所」、家賃は「住む場所」の値だ。 賃金構造基本統計調査は事業所の所在地で集計されている。東京で働き、埼玉・千葉・神奈川に住む人の年収は東京都の側に入るので、周辺3県の割合は実際より重く出ている可能性がある。
  • 年収は1人分、家賃は1世帯分だ。 推計年収は、フルタイムで働く一般労働者1人の平均。共働き世帯なら、世帯収入に対する割合はずっと小さくなる。
  • 家賃は「今住んでいる人」の平均だ。 公営住宅や社宅も含む借家全体(全国)で見ると、2021年〜2023年9月に入居した世帯の平均家賃は62,597円で、2001〜2010年に入居した世帯(55,098円)より7,000円以上高い[6]。これから借りる部屋は、この記事の平均より高くなりやすい。
  • 年収は額面だ。 税金と社会保険料を引いた手取りに対しては、割合はもっと大きくなる。

自分の場合を確かめるなら、まず手取り計算機で年収から手取りを出し、そこに対する家賃の割合を見るのが実感に近い。たとえば全国平均の家賃65,496円は年78.6万円で、推計年収545.6万円の14.4%だが、手取りに対してはこれより大きな割合になる。

引っ越しや移住を考えるときは

家賃の安い県へ移れば、家賃そのものは下がる。ただし、この記事で見たとおり、年収との比で見ると負担が軽くなるとは限らない。車の購入・維持費、通勤の距離など、家賃以外の出費も地域で変わる。比べるときは、家賃・広さ・建物の構造をそろえたうえで、手取りに対する割合と、ほかの生活費まで含めて考えたい。

この記事は情報提供を目的としたもので、特定の地域への転居をすすめるものではありません。家賃は住宅・土地統計調査(2023年)と小売物価統計調査(2026年8月・9月)の公表値、年収に対する割合と23区以外の平均は、公表された統計から記事独自に計算した試算です。数値は2026年10月時点で公表されている統計によります。

参考文献・出典

  1. [1]総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果の概要」(2024年9月25日公表)、7 借家の家賃。総務省統計局 ↩
  2. [2]総務省「令和5年住宅・土地統計調査」住宅及び世帯に関する基本集計 第112-2表「住宅の所有の関係(4区分)別住宅の1か月当たり家賃(10区分)別借家(専用住宅)数、住宅の1か月当たり家賃及び1か月当たり共益費・管理費-全国、都道府県、市区」。e-Stat ↩
  3. [3]総務省「令和5年住宅・土地統計調査」第107-2表「住宅の種類(2区分)、住宅の所有の関係(5区分)、建築の時期(10区分)別借家の1畳当たり家賃-全国、都道府県、21大都市」。e-Stat ↩
  4. [4]総務省「令和5年住宅・土地統計調査」第110表「住宅の所有の関係(5区分)、住宅の1か月当たり家賃(19区分)別居住室の畳数(6区分)別借家(専用住宅)数及び1住宅当たり居住室の畳数-全国、都道府県、21大都市」。e-Stat ↩
  5. [5]総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査 用語の解説」(住宅の所有の関係、住宅の家賃、居住室の畳数)。総務省統計局 ↩
  6. [6]総務省「令和5年住宅・土地統計調査」第114表「主世帯の家計を主に支える者の入居時期(7区分)別住宅の1か月当たり家賃(10区分)別借家(専用住宅)数及び1か月当たり家賃-全国、都道府県、市区」。e-Stat ↩
  7. [7]総務省「平成30年住宅・土地統計調査」住宅及び世帯に関する基本集計 第113-2表「住宅の所有の関係(4区分)別1か月当たり家賃・間代(10区分)別借家(専用住宅)数、1か月当たり家賃・間代及び1か月当たり共益費・管理費-全国、都道府県、市区」。e-Stat ↩
  8. [8]総務省「平成30年住宅・土地統計調査」第108-2表「住宅の種類(2区分)、住宅の所有の関係(5区分)、建築の時期(10区分)別借家の1畳当たり家賃-全国、都道府県、21大都市」。e-Stat ↩
  9. [9]総務省「平成30年住宅・土地統計調査」第111表「住宅の所有の関係(5区分)、1か月当たり家賃・間代(19区分)別居住室の畳数(6区分)別借家(専用住宅)数及び1住宅当たり居住室の畳数-全国、都道府県、21大都市」。e-Stat ↩
  10. [10]総務省「小売物価統計調査(動向編)」第1表「主要品目の都市別小売価格-都道府県庁所在市及び人口15万以上の市」2026年8月「3001 民営家賃」~「4515 浄化槽清掃代」(2026年9月18日公表)。e-Stat ↩
  11. [11]総務省「小売物価統計調査(動向編)」第1表 2025年8月「3001 民営家賃」~「4515 浄化槽清掃代」(2025年9月19日公表)。e-Stat ↩
  12. [12]総務省「小売物価統計調査(動向編)」第2表「主要品目の東京都区部小売価格【2025年9月~2026年9月】」「3001 民営家賃」~「4515 浄化槽清掃代」(2026年10月2日公表)。e-Stat ↩
  13. [13]総務省統計局「小売物価統計調査(動向編)統計表利用上の注意」(平均価格、民営家賃の算出方法と家賃調査の群)。総務省統計局 ↩
  14. [14]厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」都道府県別 参考表1(47都道府県一覧)(2026年3月24日公表)。推計年収の計算は都道府県別の平均年収ランキング【2026年版】と同じ。e-Stat ↩

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